各種肝疾患における抗カルモジュリン抗体の臨床的意義について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
各種肝疾患における血中抗 calmodulin (CaM) 抗体をELISA法にて測定した. CaM はウシ大脳より抽出精製しSDS-PAGE, Western Blot 法にて純度, 抗原特異性を確認した. IgM 型抗体は自己免疫性肝炎 (AIH), 肝硬変 (LC) および急性ウイルス肝炎 (AVH), IgG 型抗体はLC, AIHで各々高頻度に陽性であつた. またルボイド肝炎では3例全例が陽性, 逆に薬剤起因性肝内胆汁うつ滞症では5例全例が陰性であつた. AVH群での IgM 型抗体陽性率は, A型70.0%, B型33.3%, 非A非B型33.3%であり, また急性期66.7%, 回復期33.3%で発症後26日目に最高力価を示した. 劇症肝炎群はAVH群より抗体価が高く, CAH例ではGPTの上昇1〜2ヵ月後に力価も増加した. 以上から抗 CaM 抗体の出現機序として肝細胞 CaM の暴露, 免疫応答の異常による自己抗原との反応等が想定された.
著者
-
石原 清
新潟大学医学部保健学科
-
豊島 宗厚
日本歯科大学新潟歯学部内科
-
早川 晃史
新潟大学医学部内科学第三講座
-
上村 朝輝
新潟大学医学部第3内科
-
青柳 豊
新潟大学医学部第3内科
-
畑耕 治郎
新潟大学医学部第3内科
-
鶴谷 孝
新潟大学医学部第3内科
-
朝倉 均
新潟大学医学部内科学第3教室
-
本田 一典
三条総合病院内科
-
曽我 憲二
新潟大学名誉教授
-
柴崎 浩一
新潟大学名誉教授
-
市田 文弘
新潟大学名誉教授
-
早川 晃史
新潟大学医学部第3内科
-
上村 朝輝
新潟大学医学部内科学第3教室
関連論文
- 潰瘍性大腸炎の活動期における顆粒球吸着療法 : 多施設共同無作為割付比較試験
- W-11-1 顆粒球・単球除去療法の免疫調節作用
- 2 高齢者の早期大腸癌 : 内視鏡的切除例を中心に(第56回新潟大腸肛門病研究会)
- 3 ESDにて治療した食道・胃SMTの2例(I.一般演題,第7回新潟食道・胃癌研究会)
- 3 EMR後の大腸穿孔に対してクリップ閉鎖を試みた2例(第55回新潟大腸肛門病研究会)
- 6 難治性潰瘍性大腸炎に対するタクロリムス使用の試み(第54回新潟大腸肛門病研究会)
- Sweet病を合併した潰瘍性大腸炎の1例
- 吸収不良症候群 続発性吸収不良症候群
- 消化器系非特異性炎症性腸疾患の救急薬物療法-診断と治療の進歩-
- 4) C型肝炎の治療 : C型慢性肝炎のインターフェロン療法(〈シンポジウム〉ウイルス性肝炎の診断と治療)
- 5 非アルコール性脂肪性肝炎を背景に急性E型肝炎を発症し黄疸が遷延化した1例(第47回下越内科集談会)
- 腹部リンパ節転移を中心に再発をきたした肝細胞癌の1例
- Helicobacter pylori感染症に関する研究
- 下顎骨骨髄炎治療中に併発した偽膜性大腸炎の1例
- 肝細胞癌の早期診断 アルファフェトプロテイン(AFP),PIVKA-II
- アルコール性肝炎におけるTUNEL法を用いたアポトーシスの検討
- 広範な門脈塞栓と急性肝不全をともなったび漫性胆管細胞癌の1剖検例
- 形態学的に長期の経過を観察し得た,重症筋無力症に併発した原発性硬化性胆管炎の1例
- 眼窩, 頭蓋底への転移を認めた肝細胞癌の3例と骨転移部検例の検討
- Majima Needle による慢性肝疾患の診断能に関する腹腔鏡直視下肝生検法を用いた検討
- 3) 原発性胆汁性肝硬変 (〈シンポジウム〉自己免疫疾患の新しい病態)
- 35. インターフ***ン療法によるB型およびC型慢性肝炎の長期予後
- 血中抗Helicobacter pylori抗体からみた歯科医師のHelicobacter pylori感染に関する研究
- 23 アルコール性肝硬変合併,かつ,HBc抗体原倍陽性,多発性肝細胞癌に対し,頻回のTAEPEIT治療ならびにHV, IVC, RA浸潤病変への3回の動注療法が著効した,2年9ヶ月生存,外来通院中の58歳,男性の一例(I.一般演題,第27回リバーカンファレンス総会)
- ミャンマーにおける国際看護研修とその学習効果
- ミスコンダクト
- 「ヘリコバクタピロリ」と「膵臓」
- スリランカとセレンディピティー
- 模倣
- 成人間生体部分肝移植後の長期経過観察がなされた原発性胆汁性肝硬変の一例
- 肝細胞癌に対する動注化学免疫塞栓療法 - シスプラチン・エピルビシン・リピオドールおよびOK - 432 内包リポソームの併用 -
- 術前に診断しえた肝限局性結節性過形成の1切除例
- 肝細胞癌動注化学療法に用いるピラルビシン(THP)・エマルジョンの基礎的検討
- 23 特発性血小板減少性紫斑病を合併した自己免疫性肝炎の一男性例(I.一般演題,第25回リバーカンファレンス総会)
- 播種性血管内凝固と細血管性溶血性貧血を伴った肝悪性血管内皮腫の一例
- 肝細胞癌と多臓器癌との重複症例の検討
- 4) 肝細胞癌および胆道癌に対する温熱療法を中心とした集学的治療法の抗腫瘍効果についての研究 (〈シンポジウム〉癌の温熱療法 : 各科領域における現状)
- 各種肝シンチグラフィーにて特異な画像所見を呈したアルコール性肝硬変症の1例
- Helicobacter pylori 感染症の診断と疫学的研究
- 血清糖蛋白糖鎖変異とその疾患特異性
- 1) 消化器癌の腫瘍マーカー アルファフェトプロテインを中心に(〈シンポジウム〉腫瘍マーカーの臨床的意義)
- 肝細胞癌におけるゲノム不安定性とテロメラーゼ活性ならびに糖転移酵素活性の基礎的,臨床的研究
- 「学内実習」心電図測定の有効性について : 臨地実習における活用状況調査結果から
- 肝細胞癌動注化学療法に用いるピラルビシン(THP)・エマルジョンの基礎的検討(その2) - 動物モデルを含めた基礎的検討 -
- デキストラン硫酸投与実験大腸炎における免疫グロブリン療法の免疫学的作用機序の検討
- 第1回日本肝臓学会大会記録
- 3.消化性潰瘍の症状
- 肝生検材料にて診断し得たアルギニノコハク酸合成酵素欠損症の1剖検例
- 各種肝疾患における抗カルモジュリン抗体の臨床的意義について
- アルコール性肝障害にみられた肝細胞質内封入体
- 慢性肝疾患における末梢血リンパ球のsubpopulationに関する研究
- 線維化肝組織におけるFibronectinの分布
- 食道ESD後の狭窄対策
- アデノウイルス癌遺伝子の機能と細胞の温熱感受性
- 短期間に進展し,興味ある画像所見と多彩な組織像を呈した慢性肝炎を伴う高分化型肝細胞癌の1症例
- 肝細胞癌に対する温熱療法を中心とした集学的治療法の抗腫瘍効果についての研究
- 広汎な肝転移を認めた直腸カルチノイドの2例
- 化学療法併用温熱療法が著効を示した消化器癌の2例
- 肝細胞癌の腹腔内破裂に関する臨床的検討
- 肝硬変に合併したimmunoblastic lymphadenopathy (IBL)-like T cell lymphomaの1例
- 内視鏡治療後における異時性多発胃癌の発生リスクは永続しない
- Study of immunological parameters after TAE therapy against hepatocellular carcinoma.
- A case of jejunal leiomyosarcoma with metastasis to the liver accompanied by intraperitoneal hemorrhage which was successfully treated by tae.
- A case of gallbladder carcinoma producing both .ALPHA.-fetoprotein and carcinoembryonic antigen and responding effectively to methotrexate, 5-FU sequential therapy.
- Effect of gamma-immunoglobulin in experimental colitis induced by dextran sulfate.
- 肝細胞表面へのHBs抗原表出に関する検討--HBs抗原表出の意義,殊に肝細胞障害との関連性について
- 長期間観察しえた原発性胆汁性肝硬変症の2剖検例
- Relationship between developement of para-esophageal vein and early recurrence of esophageal varices after endoscopic treatment
- Clinical evaluation of serum concentration and fucosylation index of AFP, PIVKA-II, sialyl SSEA-1 (SLX), CA-50 and Dupan-2 for the ciagnosis of hepatocellular carcinoma.
- A case of jevenile pbc which resulted in death due to intraabdominal hemorrhage, about 4 years after the oncet of the disease.
- An autopsy case of Caroli's disease followed up for long term.
- Molecular state of HBV DNA in the liver tissues of HBV carriers.
- A case of a common variable immunodeficiency with defect of mature B cell and enhanced suppressor T cell function.
- Disease state and medical treatment of ulcerative colitis.
- A case of partial deficiency of hypoxanthine-guanine phosphoribosyltransferase.
- Lymphocyte cytotoxity to autologous hepatocytes in chronic active hepatitis.