肝硬変に合併したimmunoblastic lymphadenopathy (IBL)-like T cell lymphomaの1例
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概要
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Immunoblastic lymphadenopathy (IBL)-like T cell lymphomaとはIBLと臨床像ならびに組織像が類似するが,増殖細胞がT cellのマーカーを有する新しい疾患概念である.著者らは肝硬変にIBL-like T cell lymphomaを合併し,かつ剖検により肝細胞癌の合併をも確認しえた症例を経験した.症例は61才,男性. 4年前肝生検の結果肝硬変の診断をうけている.発熱,腹部膨満感を主訴に昭和56年8月31日入院.入院後抗生物質の投与により一時的な下熱をみたが,その後は40°C台の弛張熱が続いた.著明な腹水貯留に対して腹水濃縮還流術を数回施行したが,その都度一過性の下熱がみられた.入院2ヵ月目頃より全身性リンパ節腫脹が出現,組織像ならびに免疫学的検査の結果IBL-like T cell lymphomaと診断した.プレドニゾロン投与にてリンパ節腫脹は軽減し,腹水の減少がみられた.しかしその後肺炎を併発し,入院7ヵ月目に肝不全にて死亡した.本症例は病理組織学的,免疫学的および臨床的所見から下山らの提唱するIBL-like T cell lymphomaに合致するものと考えられる.基礎疾患である肝硬変,および剖検により診断しえた肝細胞癌との因果関係は不明であり,偶然の合併と考えられた.
著者
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石原 清
新潟大学医学部保健学科
-
市田 文弘
新潟大学医学部
-
渡辺 省三
新潟大学医学部第三内科
-
太田 宏信
新潟大学医学部第三内科
-
野本 実
新潟大学医学部第三内科
-
野本 実
新潟大学医学部第3内科
-
高野 諭
新潟大学医学部第三内科
-
太田 宏信
新潟大学医学部第3内科
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