慢性肝疾患の免疫遺伝学的研究―HLA抗原についての検討
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概要
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慢性肝疾患の発症における免疫遺伝的因子の関与を検討するため,慢性肝炎(活動性)30例,肝硬変20例を対象にHBs抗原,自己抗体,およびHLA抗原の関連性を検索した.その結果,HBs抗原陽性の慢性肝疾患ではHLA-B7が高頻度にみられたがHBs抗原陰性の場合は特定のHLA抗原との関係は証明されなかった.また慢性肝疾患を自己抗体の有無で検討すると自己抗体陰性群でHLA-B7の頻度が増加していた点が注目されるが,その意義は不明である.一家系例のgenotype解析結果からも慢性肝疾患と免疫遺伝的因子の関連性が強く示唆された.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
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