慢性肝疾患のコルチコステロイド療法に関する免疫学的研究 : I. 細胞性免疫への効果
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概要
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慢性肝疾患に対するコルチコステロイド剤(CS剤)療法は,減少した末梢血T-, B-リンパ球を一過性に正常域以上に増加させた.細胞性免疫のパラメータとしての末梢血T-リンパ球のミトーゲン,抗原刺激への応答性に対しては,CS剤は一過性に抑制的であった.しかも慢性肝疾患に見られる細胞性免疫低下の要因をなすlymphocytotoxinやPHA反応抑制因子の産生に対しても,CS剤は抑制的であることが推定できた.したがって免疫異常のある慢性肝疾患に対するCS剤の効果は二律背反的であり,治療効果を発揮さすためには,その治療対象および投与時期の選択が重要な問題になる.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
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