慢性肝疾患のコルチコステロイド療法に関する免疫学的研究 : II. 液性免疫への効果
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概要
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慢性肝疾患におけるコルチコステロイド剤(CS 剤)療法は, HBs抗体産生が活発で血中HBs抗原価の低い症例では,HBs抗体産生を抑制してHBs抗原価を高め,一過性にim-munosuppressiveであった.他方,HBs抗体産生が僅少でHBs抗原価の高い症例では,逆にHBs抗体産生を促進してHBs抗原価を低めた.同様にCS剤は自己抗体である抗平滑筋抗体,抗核因子の出現頻度,抗体価,HBs抗体陽性者のHBs抗体価を高め,一過性にimmunopoten-tiativeな効果をもっていた.<BR>CS剤は血中IgG, IgAを一過性に減少させたが,IgMに対してはかかる効果はなかった.CS剤は血清補体活性,補体成分を減少させた.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
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