交流ポーラログラフ法による二酸化ウラン中のウラン(VI)の定量
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概要
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二酸化ウランは核燃料として重要視されているが,酸素とウランの比を正確に測定することが要求される.<BR>酸素とウランの比を測定するには種々の方法があるが,二酸化ウラン中のウラン(VI)の測定を行なうのがもっとも精度がよいと思われる.<BR>二酸化ウラン中のウラン(VI)の定量法として,Stromattらはクーロメトリーにより<SUP>1)</SUP>,Burdら<SUP>2)</SUP>,本島ら<SUP>3)</SUP>および中島<SUP>4)</SUP>は直流ポーラログラフ法を応用した.著者らは新たに交流ポーラログラフによる方法を検討し,この方法によれば,従来の直流ポーラログラフ法に比べ溶存酸素の影響が少なく,波高測定が簡易で,操作が容易であることを知った.<BR>直流ポーラログラフ法以外の方法によるウラン(VI)の定量については, Ferrettら<SUP>5)</SUP>は基礎液として0.1<I>N</I>塩酸を用い,Milnerら<SUP>6)</SUP>は塩酸,硝酸,硫酸,過塩素酸などを基礎液とし,ク形波ポーラログラフ法によるウランの定量を報告した.また,斉藤<SUP>7)</SUP>は塩酸,過塩素酸,硝酸,リン酸のそれぞれ1<I>N</I>溶液におけるウランの交流ポーラログラフ的挙動を調べた.著者らは二酸化ウラン中のウラン(VI)の定量に適する基礎液として硫酸リン酸基礎液を研究した.以下,著者らの実験について報告する.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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