原子吸光分析法によるゲルマニウムの間接定量
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概要
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一定条件で生成したモリブドゲルマニウム酸を有機溶媒に抽出し,モリブデンを原子吸光分析により定量するゲルマニウムの間接定量法を検討した.<BR>モリブドゲルマニウム酸の生成において,試薬の添加順序により最適酸性度範囲が異なることを認めたが,モリブデン酸塩溶液の酸性度を0.6<I>N</I>(塩酸)に調整してから,ゲルマニウム溶液を加えることにした.生成したモリブドゲルマニウム酸をMIBKで抽出し,抽出溶液中の過剰のモリブデン酸を0.6<I>N</I> 塩酸(3回)で洗浄し,有機相中のモリブデンを原子吸光分析法で定量した(3133Å,空気-アセチレンフレーム).<BR>また,抽出した有機相を pH 9.5のアンモニア緩衝溶液で逆抽出し,水相中のモリブデンを定量する間接定量も検討した.ゲルマニウムの濃度が 2.5×10<SUP>-6</SUP>〜2.0×10<SUP>-5</SUP><I>M</I>の範囲で直線関係を得たが,有機相を直接原子吸光分析法により定量する場合は,水相に逆抽出する場合に比べて感度が1.3倍高いことを認めた.ケイ酸,タンタル酸は著しく妨害し,ヒ酸,リン酸,ニオブ酸およびタングステン酸なども妨害した.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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