錯形成剤としてEDTAを用いるタリウム(III)のポーラログラフ分析 : 錯形成剤を用いるボルタメトリー(第3報)
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概要
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強酸性中のタリウム(III)イオンは水銀滴下電極でタリウム(I)イオンに還元されるが,拡散電流の経時変化が大きく定量に用いられない.支持電解質として1<I>M</I>硝酸カリウム+3~50m<I>M</I> EDTA(pH 11.0~12.3)を用い,タリウム(III)-EDTAのタリウム(I)-EDTAへの還元波の基礎的検討より,拡散電流定数2.93,温度係数+1.8%という拡散律速の第1波がタリウム(III)の定量に有用なことを見いだした.この方法で0.05~0.4m<I>M</I>タリウム(III)を精度よく定量できた.少量の鉛(II),銅(II),コバルト(II)およびカドミウム(II)は妨害しないが,パラジウム,有機アミンおよびヒドロキシ化合物は妨害する.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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