熱フィラメント法によるダイヤモンド合成の気相過程
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概要
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熱フィラメント法によりダイヤモンドのCVDを行い, 反応器出口ガスの組成とダイヤモンドの結晶性との関係を検討した.炭素源としては, CH<SUB>4</SUB>およびC<SUB>2</SUB>H<SUB>2</SUB>を用いた.供給ガス中のC/H比が一定のもとでは, C<SUB>2</SUB>H<SUB>2</SUB>がCH<SUB>4</SUB>に対して高濃度になるような条件下で, より結晶性の良いダイヤモンドが析出できることを初めて明らかにした.析出中の気相過程について, フィラメント近傍の高温領域 (〜2000K) では化学種は平衡組成になっていること, CH<SUB>4</SUB>とC<SUB>2</SUB>H<SUB>2</SUB>の相互間の転化の反応が重要であることを示した.さらに反応モデルに基づいた計算の結果, 基板温度でのラジカルの組成が変化する速度は, Hラジカルの拡散の速度とほぼ同じオーダーであることを示した.以上の気相過程に関する情報をもとに, ダイヤモンドの結晶性を決定する気相の要因について考察を行った.
- 社団法人 化学工学会の論文
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