サイレージに関する研究 : III.サイレージ菌叢に及ぼす乳酸菌またはバシトラシン添加の影響につて

概要

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青刈デントコーンサイレージおよびオーチャードグテスを主体としたグラスサイレージの調製に際して,バシトラシンまたはサイレージ由来のStreptococcus, Leu-conostoc, Pediococcus, Lactobacillus AI LactobacillusBI等の各種乳酸菌を添加し,それらがサイレージ菌叢に如何なる影響を及ぼすかを検索し,併せて菌叢とサイレージの品質との関係について検討したところ次のような成績をえた.1) 培養菌添加またはバシトラシン添加が,サイレージ菌叢に著しく影響を及ぼすことは認められなかつた.2) サイレージ熟成過程の後半におけるLactobacillusの菌数は総菌数とほぼ一致し,その菌数減少の度合は,培養菌添加サイレージが著しく,特に著しい減少が認められたTBサイレージのBn+Mix., TCサイレージのLact. A, Lact. B, TDサイレージのLact. B (×10)等では化学的品質判定でも最も優れており,乳酸菌培養の添加が,良質なサイレージをつくるのに,ある程度有効であると推定された.3) 酵母の消長については一定の傾向は認めがたいが,酵母が19〜21日目に多数検出されたサイレージでは家畜に対する嗜好性が優れているものが多かつた.
社団法人日本畜産学会の論文