馬赤血球の凍結保存に関する研究:凍害防止剤の検索並びに長期凍結保存
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概要
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馬赤血球を新鮮な状態で長期保存することを目的として,28種類の物質を用いその凍害防止効果を調査し,4年間の凍結保存試験を実施した結果,次の如き成績が得られた.1. 14種類の糖類,6種類のhydroxy compound,5種類の糖アルコールおよび3種類の他の化合物,計28種類の物質を用い,それらの凍害防止効果を調べたところ,その効果が認められたのは,二糖類のsucrose, lactose およびmaltose,三糖類のraffinose,多糖類のdextrin, gum arabic, dextran CおよびT 250, hydroxy compoundのpolyethylene glycol 1000および2000そしてpolymerのpolyvinyl pyrrolidone (PVP)の11種類であった.2. 4年間の長期凍結保存の結果,30%raffinoseを洗浄赤血球泥と等量混合したとき最も高い赤血球回収率(78.6±1.0%)が得られた.この値は長期保存前の結果(80.5±1.1%)とほとんど差がなかった.3. 長期凍結保存の結果,抗原性の変化は認められなかった.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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