等電点電気泳動法による軽種馬のPi system
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概要
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再現性および分析能が高い等電点電気泳動法(IEF)によるProtease inhibitor (Pi)型の検出法の検討を行うと同時に,軽種馬におけるPi型の分類およびその標識遺伝子としての有効性を調べた結果,次の如く成績が得られた.1. Pi型の泳動像をより鮮明にするため還元剤による血清処理およびSeparatorをゲルに加えたところ,Pi域とPa域間が拡大でき,さらに余分な蛋白の除去も可能となったため,各Pi型バンドがより鮮明に検出できた.また従来からXc/Xd/Xhと呼ばれている域にPi型の新しいバンドが検出できた.2. IEF法により検出された軽種馬のPi型はPiF,PiG, PiI, PiL, PiL1, PiM, PiN, PiS1, PiS2, PiUおよびPiZの11種類の対立遣伝子から成ることが分かった.また,PiLの頻度が44.7%と最も高い値であった.3. 軽種馬のPi型における理論的な父権否定の確率は0.532で,親子判定上きわめて有効な標識遺伝子であることが認められた.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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