絶食が数種の哺乳類の心筋,骨格筋および肝臓のグリコーゲン含量に及ぼす影響
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概要
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心筋,骨格筋および肝臓のグリコーゲン含量に及ぼす短期間の絶食の影響を,哺乳子山羊,哺乳子豚,ラット,ハムスター,モルモットについて検討した.1) 心筋グリコーゲン;1日1回午前9時に哺乳した子山羊では,哺乳2時間後に最大(8.72mg/g)となったが,12時間明暗交代下,明期の初期2時間の制限給餌に馴致したラットでは,食餌後有意(P<0.05)に低下した.自由採食させたラット,ハムスター,モルモットおよび自由哺乳子豚では,採食あるいは哺乳中に低く,絶食により増加した.2) 骨格筋グジコーゲン;哺乳子山羊,制限給餌馴致ラットでは,哺乳あるいは食餌後に増加し,絶食により減少した.自由採食させた動物でも絶食により飽食時の41ないし67%に低下した.また,2.5週齢の子豚では,哺乳中21.4mg/gと他の動物の4ないし10倍量含有されており,絶食24時間後も14.3mg/gと高含量であった.3) 肝臓グリコーゲン;自由採食させた動物では24ないし48時間の絶食により,飽食時の10%以下に減少した.哺乳子山羊,制限給餌ラットでも骨格筋と同様の変化を示した.4) 血漿遊離脂肪酸;子山羊,制限給餌馴致ラット,子豚について測定したが,いずれも哺乳あるいは食餌直後に低下し,絶食により増加した.心筋グリコーゲンとの相関は子山羊では認められなかった.5) 骨格筋と肝臓のグリコーゲンは食餌後高く,食餌前に低い日内変動を示すことが明らかとなったが,心筋グリコーゲンの日内変動は,給餌時刻により変化することが示唆された.
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