沖縄肉用ヤギの飼養実態,外部形態的遺伝形質および体型

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沖繩肉用ヤギの飼養実態を調査するとともに沖繩在来型,日本本土より移入された日本ザーネン種およびこれら以外の肉用一般型総計1,459頭について外部形態的遺伝形質と体型(783頭)を調査した.また体各部位間の表型相関をも求めた.外部形態的遺伝形質は毛色,肉髯,毛髯,角,副乳頭および間性の6形質とし,約4ヶ月齢以上の雌雄について調査した.雌の体型は,1才以上で,かつ1産以上の個体について体高,斜体長,体重など13部位を測定した.体尺測定は沖繩県下の9つの島で行った.1) 飼養方式は舎内けい留が最も一般的である.しかし島によっては舎内での放し飼い,放牧,けい牧,牧柵を設置せず半野生状態のまま放牧する方式などがみられた.2) 有色で,角,毛髯,副乳頭を持ち,肉髯を欠く個体をすべて在来型とした.肉用一般型およびザーネン種における5つの外部形質の出現割合をみるとそれぞれ有色(13,0%),肉髯(29,47%),有角(61,35%),副乳頭(37,12%),毛髯(雌68,83%,雄86,100%)であった.間性は肉用一般型のみに1.3%出現していた.3) 雌の体尺測定の平均値は,在来型,肉用一般型,ザーネン種で体高はそれぞれ52,57,69cm,斜体長58,63,75cm,胸囲67,74,87cm,体重22,31,51kgであった.測定した13部位すべてについて3タイプ間に有意差があった.4) 体各部位間の表型相関は,肉用一般型においては,すべての部位間で高い有意の相関係数が得られた.これに対し,ザーネン種では有意でない相関係数もあり,また一部の形質間を除き,肉用一般型より表型相関係数は低かった.5) 枝肉歩留について食肉センターにおいて調査した成績では雌48%,雄53%であった.ヤギ肉の利用はヤギ汁とサシミが一般的である.
社団法人日本畜産学会の論文

沖縄肉用ヤギの飼養実態,外部形態的遺伝形質および体型

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