養豚農場における液状ホエーの給与がブタの生産性へ与える影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
乳業工場から排出された液状ホエーを通常飼料に付加的に給与し,豚肉生産試験を行った.9腹の離乳豚66頭を通常飼料のみで飼育した対照区(CN区)と通常飼料に液状ホエーを付加的に給与したホエー区(Whey区)に母豚効果を配慮して分けた.Whey区には試験期間を通して267 L/頭の液状ホエーを給与した.両区は経時的に体重測定を行い,出荷直前に採血をして自然免疫の状態を比較した.平均体重は65日齢と173日齢でWhey区の方が有意に高かった(P < 0.05).日増体量はWhey区の方が生後29-65日の期間(P < 0.01)と105-173日の期間(P < 0.05)で有意に高かった.また,枝肉成績およびロース肉の理化学的特性はWhey区とCN区とで有意差は認められず,自然免疫状態についても有意差がなかった.以上の結果から,液状ホエー給与は枝肉成績および肉質に影響を与えることなくブタの出荷日齢を短縮する傾向にあり,生産性向上に有効であることが示された.
著者
-
森松 文毅
日本ハム株式会社中央研究所
-
小林 泰男
北海道大学大学院農学研究院
-
川島 知之
畜産草地研究所
-
小橋 有里
日本ハム株式会社中央研究所
-
石黒 智子
日本ハム株式会社中央研究所
-
若松 純一
北海道大学大学院農学研究院
-
奥村 朋之
日本ハム株式会社中央研究所
-
高萩 陽一
日本ハム株式会社中央研究所
-
岩渕 修
インターファーム株式会社
-
飯村 裕二
インターファーム株式会社
-
服部 昭仁
北海道大学大学院農学研究院
-
村上 博
日本ハム株式会社中央研究所
-
小林 泰男
北海道大学大学院農学研究科
-
村上 博
日本ハム株式会社 中央研究所
関連論文
- オカラサイレージ、乾燥オカラ、オカラテンペの給与が肥育豚の回腸末端内容物の性状に及ぼす影響
- 鶏コラーゲン加水分解物摂取後のヒト血中ペプチドの動態とACE阻害作用
- 洞爺湖中島に生息する野生エゾシカのルーメン発酵と細菌叢の季節変動
- 遅発性筋肉痛および筋疲労感に対する鶏胸肉抽出物(CBEX)摂取の影響
- 畜産副産物の機能性研究と商品化
- 食肉中の微生物の簡易迅速検出法 : NHイムノクロマト(O157, リステリア, サルモネラ)の開発
- RFLP法を用いて検出した日本の豚生産農場におけるブタサーコウイルス2型遺伝子型の変化(ウイルス学)
- 高血圧自然発症ラットにおける鶏コラーゲン由来オクタペプチドの血圧降下作用
- 経口摂取したニワトリI型、II型コラーゲンペプチドの血中吸収
- 261. テスティス (豚睾丸) の摂取が遊泳持久力に及ぼす影響(栄養・消化, 第61回 日本体力医学会大会)