ショウガ科植物から分離された青枯病菌の系統とそれらの寄主範囲
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概要
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rep-PCRによるDNAフィンガープリント解析で異なるDNAパターンを示すショウガ科植物分離株の系統(I型、II型)と、ショウガ科植物やナス科植物などに対する病原性との関連について解析した.I型の菌株はいずれも、ショウガ、ミョウガ、クルクマに対して強い病原カを示したが、トマト、ナス、ピーマンに対する病原性は弱く、Musa velutinaに対しては非病原性であった.一方、II型菌株は、ショウガ、ミョウガ、トマト、ナス、ピーマンおよびM. velutinaに対する病原性が強く、クルクマに対しては弱かった.なお、土壌灌注接種や低温下では、II型の菌株のミョウガに対する病原力が低下した.1995~2009年にショウガ科植物から分離された青枯病菌の系統をPCR法で解析した結果、ミョウガおよびクルクマではI型のみが、ショウガではI型とII型が分離された.以上の結果から、ショウガ科植物から分離された青枯病菌は、それらの系統と病原性には関連性があり、ショウガ科植物分離株の系統を植物への接種試験によっても識別できる可能性が示唆された.
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