Influence of regional climates on the availability of decaying-log microsite for coniferestablishment on Vancouver Island, Canada
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概要
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We examined the influence of regional climatic conditions on the availability of a decaying-log microsite for theestablishment of western hemlock( Tsuga heterophylla), western redcedar( Thuja plicata), and Douglas-fir(Pseudotsuga menziesii). Field research was carried out at three sites located within different climatic zones onsouthern Vancouver Island, British Columbia, Canada. We investigated whether trees( > 4 m tall) are establishedon the decaying-logs or not. We also compared the density of saplings( 0.3 m ≤ 1 m tall) colonized on the decaying-logs among the sites. Proportion of the established trees growing on the decaying-logs was higher at moist sitesthan at dry sites for all the examined conifer species. The proportion was the highest for western hemlock at all siteand lower as for western redcedar, especially Douglas-fir. The proportion of Douglas-fir established on the decaying-logs never exceeded that on the ground. The density of saplings on the decaying-logs of western hemlock andwestern redcedar was the highest at the site located within the intermediate zone in the gradient of climatic dryness.The saplings of Douglas-fir hardly appeared on the decaying-logs at any sites. Our hypothesis that regional drynessheightens the importance of moisture reserved in decaying-logs for conifer survival was not supported. Intensificationof dryness at the sites largely reduced the availability of the decaying-logs for the conifers. The species-specificdifference in the dependence of the establishment on the decaying-logs and the site-specific difference in theavailability of the decaying-logs maybe play a key role, which determines the species composition of the coniferousforest in this region.北半球の針葉樹林において,腐朽倒木は針葉樹の定着・生存に好適な場と考えられている.腐朽倒木のもつ水分保持作用の重要性が乾性な立地でより高まり,針葉樹の定着・生存に対する有効性が上昇すると予想した.気候環境の乾湿傾度が明瞭なカナダ南西部バンクーバー島においてこれを検証した.森林の主要構成種であるwestern hemlock(Tsuga heterophylla),western redceda(r Thuja plicata), ならびにDouglas-fir(Pseudotsuga menziesii)を研究対象とした.異なる気候環境にある3つの立地においてこれらの更新木(樹高4m以上)ならびに稚樹(樹高0.3m以上1m以下)の分布と腐朽倒木との関連性を比較した.更新木の分布と腐朽倒木との結びつきは,western hemlock,western redcedar,Douglas-firの順に弱かった.Douglas-firの分布率は腐朽倒木上より地表面で常に高かった.いずれの種の分布もより湿性な立地において,より強く腐朽倒木と結びついていた.最も乾性な立地では,更新木の腐朽倒木上での分布率は湿性な立地の1/3~1/5程度であった.稚樹の分布と腐朽倒木との結びつきは,乾湿傾度の中間に位置する立地において最も強かった.最も乾性な立地では,稚樹の分布と腐朽倒木との結びつきは他の立地に比べて顕著に弱かった.以上のことから,針葉樹の定着・生存に対する腐朽倒木の有効性は気候の乾性化によって高められることはなく,むしろ減じられることが明らかとなった.樹種によって腐朽倒木に対する依存度が異なること,さらに腐朽倒木の有効性が局地気候の影響を受けて変化することが,そこに成立している森林の種構成を規定すると結論した.
- 2009-03-31
著者
-
沖津 進
千葉大学園芸学部緑地生態学研究室
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沖津 進
千葉大学・園芸学部・緑地生態学研究室
-
沖津 進
緑地保全学研究室:現 緑地生態学研究室
-
勝又 暢之
千葉大学大学院自然科学研究科
-
南 佳典
玉川大・農,
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