千葉県における木本植物の分布

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概要

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1 千葉県におけるフロラの特徴を明らかにするために,146種の木本植物について,既存文献と現地調査から千葉県内の分布図を作成した.2 これらの分布図から,全域型,北総型,内陸型,清澄山系型,安房型,南房総型,南房総-飯岡型,内陸-北総型の8つの分布型を類型化した.3 各分布型構成種を常緑針葉樹と落葉・常緑広葉樹の別,および常緑広葉樹の分布北限地からみると,それぞれが特定の分布型に片寄ってみられた.4 各分布型について,冬季および夏季の月平均気温分布,年平均降水量分布,地形,地質との関係を検討した.安房型と冬季の月平均気温分布,清澄山系型と夏季の月平均気温分布などの対応が認められたが,明瞭な対応がみられないものも多かった.5 最終氷期以後,落葉広葉樹と常緑針葉樹については分布縮小の程度により,常緑広葉樹については分布拡大の程度により,各分布型にわかれたものと考えた.6 植栽,開発などの人為が分布型にも影響している可能性を指摘した.
千葉大学の論文
1992-02-25

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