当院の脊髄損傷者の動向調査 : 入院時と退院時のデータから
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概要
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【目的】当院入院の外傷性脊髄損傷者のリハビリテーションの成績を明らかにし、かつ在宅復帰に関わる因子を明らかにすることで今後の臨床活動に示唆を与えること。【対象】過去10年(2002〜2012年)に入院した外傷性脊髄損傷者203例。【方法】受傷時年齢、性別、在院日数、残存高位、合併症、入院時AIS(American spinal injury assocation impairment scale),入院時FIM(Functional independent measure),入院時WISCI2(Walking index for spinal cord injury2),配偶者の有無、同居人数、退院先を調査し、前半5年・後半5年のデータ推移を検討すると共に、自宅復帰と自宅外退院に分けた群から自宅復帰に関連する因子を分析した。【結果】前半5年より後半5年で高齢化、重症化を認めたにも関わらず在宅復帰率は前半5年も後半5年も高水準を推移した。在院中に尿路感染症と褥瘡を呈すると自宅外退院となりやすく、同居人数が多いこと及びFIMの点数が高いことが在宅復帰へと繋がることが示された。【結論】当院は脊髄損傷者に対する在宅復帰支援について比較的高い機能を有していたことが分かった。また、自宅復帰には身体機能のみならず人的環境因子も重要であることが改めて示唆された。
- 2013-00-00
著者
-
吉川 憲一
茨城県立医療大学付属病院 地域医療連携部
-
浅川 育世
茨城県立医療大学 保健医療学部理学療法学科
-
古関 一則
茨城県立医療大学付属病院リハビリテーション部
-
水上 昌文
茨城県立医大学理学療法学科長
-
前沢 孝之
茨城県立医療大学リハビリテーション部
-
前沢 孝之
茨城県立医療大学付属病院リハビリテーション部
-
吉川 憲一
茨城県立医療大学付属病院リハビリテーション部
-
浅川 育世
茨城県立医療大学 保健医療学部 理学療法学科
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