医科大学における学生健康管理の意義と本学の取り組み

概要

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学校における保健管理は文部科学省所管の学校保健安全法(旧;学校保健法)により定められており、大学における保健管理もその範囲内である。昨今、心身ともに健康な医師を輩出する使命のある医学部において、学生健康管理の必要性、とくに身体の健康管理だけではなく、学生相談やメンタルヘルスに関する対応が強く求められるようになっており、この5年間の間に、多くの医学部において保健管理センターが設置されてきている。東京女子医科大学(以下本学)ではこれまで、医学部、看護学部の校医および校医補佐、安全衛生管理室が中心となり学生の健康管理を行ってきた。しかし他大学医学部と同様、学生のメンタルヘルスに関する疾病の増加、また新型インフルエンザや麻疹の流行に伴う感染症対策の必要性など、組織的に学生の心身の健康管理を行う必要性が高まってきていた。そこで2011年11月に、常勤医師2名(兼務)、非常勤看護師2名、事務1名(学務課兼務)による学生健康管理センターが組織され、2012年4月より本稼働した。本学の学生健康管理センターの業務は、学生健診、学生相談、健康管理教育、感染症対策、心身の体調不良者に対応し、必要があれば医療機関への受診を指示する。健康診断については、健診項目をふやし、精神的健康度のスクリーニング検査であるGHQ(General Health Questionnaire) 30を全員に施行し、心身の体調不良者を早期発見し、対策をたてていくことができるようになった。将来患者の健康管理に携わっていく医学生として、在学中に自身の健康管理を行うことができるよう、心身の成長とカリキュラムにそった継続的な健康管理教育を行うことが重要である。
2012-12-25

医科大学における学生健康管理の意義と本学の取り組み

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