全木・全幹・短幹の集材方式の違いによる土場残材発生量の変化(<特集>バイオマス)
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概要
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集材方式の違いによる土場残材発生量の変化を明らかにすることを目的として,主伐や利用間伐が実施された林分において伐採量と出材量との関係を明らかにし,その差となる残材の発生状況を調査した。資料には,山梨県内の近年5年間の民間事業体による伐採・搬出に関する履歴を用いた。現状では伐採地でそれぞれの集材方式が用いられ,かつ用材にはならない低質材等は集材されないため,伐採した地上部全乾質量のうち約1/2が市場に出材されているが,収集が容易な土場残材は約1/6に過ぎず,収集が困難な残材が林地に多く取り残されていることが明らかとなった。伐採された地上部全乾質量と出材量の関係を見ると,伐採種別や集材方式に関係なく正の比例関係にあり,さらに全木集材に限れば伐採された地上部全乾質量と土場残材量には正の比例関係があった。今後はバイオマス資源の利用を想定した作業システムへの移行が望まれ,それには作業の機械化による全木集材が有効であり,用材と同時に低質材等林地残材も集材すると,バイオマス資源となる土場残材発生量は伐採された地上部全乾質量のうち2/5程度が期待できることがわかった。
- 森林利用学会の論文
- 2006-12-15
著者
-
峰松 浩彦
東京農工大学大学院共生科学技術研究院
-
小澤 雅之
山梨県森林総合研究所
-
岩岡 正博
東京農工大学大学院共生科学技術研究院
-
岩岡 正博
東京農工大
-
中澤 昌彦
東京農工大学大学院生物システム応用学府
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