タワーヤーダ・プロセッサ・フォワーダ形集運材作業システムのシミュレーションによる検討
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概要
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林道から離れた伐区まで簡易な集材路を作設し,タワーヤーダ・プロセッサ・フォワーダを用いる集材作業システムにおいて,集材路の適切な作設延長距離を求めるために,作業人数等を考慮したシミュレーションモデルを構築し,検討を行った。シミュレーションモデルは各作業ごとに独立した理論モデルを作成し,条件変数によって各モデルを制御した。本シミュレーションにおける対象機械はタワーヤーダ,簡易プロセッサ,ワングリッププロセッサ,フォワーダを取り上げた。また,パラメータである作業人数は2人~4人を想定した。奥行100m,幅60mの矩形の伐区を想定し,林道から伐区までの距離を300mから800mまで変化させてシミュレーションを行った。造材にワングリッププロセッサを用いた場合,3人による作業が最小コストとなることがわかった。また,集材路を伐区に接するまで作設するほど作業コストは低くなるが,伐区が林道から遠い場合には伐区より手前で集材路を止めた方が作業コストは低くなることがわかった。同様に,造材に簡易プロセッサを用いた場合では,伐区が林道から遠ければ4人作業が最も作業コストが低く,集材路の作設延長距離を極力短くする方法が最小コストを与えた。また伐区が林道に近ければ集材路を伐区近くまで作設して3人作業を行うと最もコストが低くなることがわかった。This study was conducted to calculate the profitable length of skidding roads for on system with mobile-yarder, processor, and forwarder by simulation methods taking into account the numbers of operators, and other factors. In this simulation system, each component in the models of operations is changeable, and depends on some of the variables. Models are constructed using theoretical formulas of the fragment times, and flows of the work elements. The mobile-yarder, simple processor, single-grip processor, and forwarder operations are simulated. The Number of operators are 2 to 4. The simulation used a model skidding site size of 100m×60m, and the distance from the forest road is between 300m to 800m. The longer distance from the site to the forest road and from the site to the mobile yarder the profitable the systemuwith the single grip processor. The profitable number of men is three. Fora Simple processor, the profitable length of skidding road, and numbers of operators depend on the distance of the site from the forest road, and the maximum yarding-length for the mobile-yarder.
- 東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林,The Tokyo University Forests,東京大学大学院農学生命科学研究科森林科学専攻,東京農工大学農学部地域生態システム学科,Department of Forest science, Graduate school of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo,Department of Regional Ecosystem, Faculty of Agricultureの論文
著者
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