中学校3年『水溶液とイオン』で「対話法」を用いた説明活動の改善
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概要
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本研究は,中学生第3学年『水溶液とイオン』でより充実した説明活動の開発をめざした。電解質水溶液と2種類の金属の関係を探る課題1から課題4について考察する場面で,自分の考えをまとめる際に物質と対話する形式で考えをまとめる「対話法」を用いて記述した対話法クラス23名と,一般的な文章で記述した一般クラス22名でどのような説明活動が展開されたのかを探った。その結果,「対話法」を用いた効果として以下のような点が明らかになり,「対話法」が説明活動を充実させるのに有効な手立てであることが明らかになった。(1)対話法クラスでは「何で?」という問いかけを自ら作りだし,根拠を明確に記述することができた。(2)対話法クラスでは,結論と根拠を区別して考えをまとめることができ,他者に説明する際にも根拠を明確にして順序立てて分かりやすく説明することができた。(3)一般的な文章で書かせた課題4についても,対話法クラスでは課題1から課題3での他者を意識して考えをまとめた経験や自分の考えを振り返りチェックした経験が生かされ,課題に応じた結論を導き出すことができてた。(4)事前・事後アンケート結果から,対話法クラスの方が「自分の考えを説明できた」「自分の考えを分かってもらうことができた」と実感できるような説明になっていたことが示された。
- 2011-03-10
著者
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