魚丸ごと一尾の調理実習の授業と生徒の認識の変化
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概要
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「魚丸ごと一尾」の調理実習の授業が,生徒の魚に対する認識にどのような変化を及ぼすかを知るために,「切り身魚の調理」との比較,また「食べ物の命に対する認識を促す指導」をする場合としない場合の比較を行い,授業前後のアンケートと実習中の会話を分析した。その結果,次のことが明らかになった。(1)「魚丸ごと一尾の調理」の方が「切り身魚の調理」より,また「指導なし」より「指導あり」の方が「命を食べる」という認識が強くなった。(2)実習中の会話では特に「一尾魚・指導あり」の場合に,命につながる会話や命と結びつけた感謝の気持ちが多く登場した。この研究の結果から,「魚丸ごと一尾」の調理実習の授業は,食べ物の命を認識させ,食べ物に感謝し大切にする意識を育む家庭科の授業として有効であること,また「食べ物の命に対する認識を促す指導」をすることで,よりその目的が達成される事がわかった。
- 日本教科教育学会の論文
- 2003-03-30
著者
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