言外の情報としての編集過程情報を伝えるメールシステムの提案と評価
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
電子メールは,強力なコミュニケーションツールとして我々の生活の中に深く浸透してきている.しかしながら,電子メールは,対面対話状況においてメッセージの送り手やメッセージそのものに対する印象形成に大きな影響力を持つとされる非言語的手がかりや送り手の背景情報の伝達が非常に制限されるという欠点を持つ.そこで本論文では,メッセージを作成する過程における送り手の振舞いに着目し,そこから非言語的手がかりに相当すると思われる言外の情報を自動取得し,これと普段のメッセージ作成状況との差分を直観的に見とることができる形態でメッセージ中に埋め込むことにより,受け手が対面対話における非言語情報を解釈するのと同様の形態で,自然に送り手の心理や状況を推し量ることを可能とするメールシステムを提案する.被験者実験を実施した結果,被験者は付加された編集過程情報を参照し,そこから送り手の状況や心理を推し量っていること,編集過程情報によって受け取られる印象が変化することが分かり,本論文で提案した編集過程情報が非言語的手がかりの代わりとなりうることが示された.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2009-01-15
著者
関連論文
- 音声とテキストが混在するマルチモーダル・マルチスレッド・チャットシステムの試み(セッション1:しっかり/かっちりインタラクション(1),テーマ:「しっかり/かっちりインタラクション」および一般)
- 区分・分散オフィスを仮想的に大部屋化する軽量なコミュニケーションメディア(複合現実感,仮想都市,及び一般)
- 空手における効率的な指導方法に関する研究(マルチメディア教材と教育・学習システム/一般)
- Cosplay Chat : 多様な視点からの意見を引き出すチャットシステムの試み(セッション5,新領域創造インタラクション)
- 吟たぁ : ギター型インタフェイスによる弾弦併用型Voice-to-MIDIシステム(音楽情報処理システム)
- ヒューマンインタフェースシンポジウム2007報告
- コミュニテイ活動を利用して意欲を高める相互扶助型目覚まし時計(セッション4:人と人とのつながり)
- Voice-to-MIDIシステムのためのジェスチャを用いた音高補正手法の検討(セッション4)
- 音楽的特徴量と作曲者の主観評価の関連性を用いたフレーズ作成支援システムの構築(自動作曲・作曲支援)
- 音楽的特微量と作曲者の主観評価の関連性を用いたフレーズ作成支援システムの構築(自動作曲・作曲支援)