量子計算の並列シミュレーションにおける通信量削減手法(計算論,計算モデル)
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概要
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量子アルゴリズムの性能評価の方法として,量子計算シミュレーションがある.分散メモリ型並列計算機でそのシミュレーションを行う場合,対となる二つのノード間で通信を行いながらシミュレーションを行う.そのノード間の通信量は,量子ビット数に対して指数関数的に増加する.本論文では,分散メモリ型並列計算機向けの高速なシミュレーションアルゴリズムの開発を行った.提案アルゴリズムでは,ボトルネックとなっているノード間の通信量を削減することにより,シミュレーションの高速化を図っている.本提案アルゴリズムは,従来全く考えられていなかった"交換ゲートを挿入することによって,シミュレーションの際にノード間の通信量が少なくて済む量子回路に変換する"というアイデアに基づいている.また,量子回路に交換ゲートを挿入しても量子ビットの順序が変わるだけであるため,本質的にシミュレーション結果は変わらないことがポイントである.そして実験結果より,提案アルゴリズムの適用後のシミュレーションの際,ノード間の通信量が実際に削減可能であることを示す.
- 2010-03-01
著者
-
中島 康彦
奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科
-
柴田 章博
東芝研究開発センター
-
中田 尚
奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科
-
中西 正樹
奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科
-
山下 茂
立命館大学情報理工学部
-
中田 尚
奈良先端科学技術大学院大学
-
中島 康彦
奈良先端科学技術大学院大学
-
山下 茂
立命館大学
-
中島 康彦
富士通(株)
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