SNPおよびSCARマーカーを用いたザオウカラマツ子供群の純系鑑定
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概要
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ザオウカラマツの純系保存を行うにあたって,信頼性の高い管理技術としてSNPマーカーの開発を行った。これまでの研究で得られたザオウカラマツあるいはニホンカラマツのいずれかで特異的に増幅される17のRAPDフラグメントのシークエンス情報をもとに,プライマー対を設計した。これらを用いてザオウカラマツとニホンカラマツのフラグメントを増幅,シークエンスを行った。得られた塩基配列情報から,ザオウカラマツに特異性の高いSNPを探索し,これらをSNPマーカーとした。本研究において開発した二つのSNPマーカーと既往の三つのSCARマーカーを用いた場合,危険率(誤識別の可能性)2.28×10^<-4>で純系ザオウカラマツと雑種(ザオウカラマツ×ニホンカラマツ)を識別することが可能になった。これら五つのDNAマーカーを用いて現地外保存されている現地ザオウカラマツ由来の子供群294個体の純系鑑定を行ったところ,すべての個体が純粋なザオウカラマツであった。
- 2009-10-01
著者
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河崎 久男
独立行政法人森林総合研究所林木育種センター
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白石 進
九州大学大学院農学研究院
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白石 進
九州大学大学府農学研究院
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能勢 美峰
九州大学大学院生物資源環境科学府
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川崎 圭造
信州大学農学部
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河合(宗原) 慶恵
独立行政法人森林総合研究所林木育種センター
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河崎 久男
林木育種センター東北林木育種場
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