スギさし木品種シャカインを構成するクローンの特性
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概要
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クローンコンプレックスであるスギさし木品種シャカインについて,CAPS(cleaved amplified polymorphic sequences)マーカーを用いてクローン分析を行うとともに,各構成クローンの樹幹特性(真円性,完満性,樹幹形)と材質特性を調査し,品種としての特性評価と今後のクローン管理について検討した。熊本県内の22年生から82年生のシャカイン8林分の220個体を調査した結果,19クローンが出現し,上位3クローンが全体の87.7%を占めた。標準伐期齢(40年)に近い4林分における主要3クローンの諸特性について分散分析を行ったところ,形状比,最大矢高の位置およびFAKOPP値でクローン間に有意差が認められた。しかし,これらの差は実際の木材利用上,区別して扱う必要がない程度のものであり,主要3クローンを同一のものとして扱っても問題がないと考えられた。今後,シャカイン材の品質均一性を高めるためには,シャカインに内在するマイナークローンを採穂源から除去し,主要3クローンからなるクローンコンプレックスに誘導していく必要があると考えられた。
- 2009-08-01
著者
-
松永 孝治
独立行政法人森林総合研究所林木育種センター九州育種場
-
白石 進
九州大学大学院農学研究院
-
草野 僚一
熊本県林業研究指導所
-
森口 喜成
独立行政法人森林総合研究所森林遺伝研究領域
-
白石 進
九州大学大学府農学研究院
-
草野 僚一
熊本県林業研究指
-
森口 喜成
独立行政法人森林総合研究所
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