がん患者およびその家族と医療者を対象とした災害時のケアパッケージの検討 : Webによる調査をもとに
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概要
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本研究の目的は、2004年に本研究プロジェクトが作成した災害時版患者用パンフレットを検討することである。調査は、Web上での研究協力の呼びかけに賛同した33名を対象として、筆者らが作成したパンフレットを洗練するための構成的質問と自由記載によるデータ収集をWeb上で行った。データ分析は、構成的質問については記述統計を、自由記載内容についてはカテゴリー化を行い、分析した。その結果、絵や文字の大きさの適切さについては、19人(58%)が「適切である」と回答し、13人(39%)が「まあまあ適切である」と回答していた。表現の適切さについては、「適切である」という回答が18人(55%)、「まあまあ適切である」という回答が14人(42%)であった。また、実際の生活に対する有用性に関しては、19人(58%)の回答者が「実際に使えそうだ」と答えていた。絵や文字の大きさ、表現の適切さ、実際の生活に関する有用性については、いずれも32人(97%)が適切、まあまあ適切・実際に使えそうだと回答しているが、量の適当さについては、「適当である]という回答が19人(58%)、「多い」と回答した人が14人(42%)であった。また、パンフレットで役に立つ情報は、災害時に自己対処する方法・食事に関する情報・災害に備えたがん療養中の自己管理の方法・化学療法に関する知識・その他に分類された。以上の結果から、パンフレットの量については改善の必要性が示唆されたが、その他の表面妥当性については概ね適切であった。パンフレット中の役立つ情報として、災害時に自己対処する方法や災害に備えたがん療養中の自己管理法が上位に挙げられたことは、「がん患者のセルフケア能力を高める」ことに本パンフレットが活用できることを示唆していた。
- 兵庫県立大学の論文
著者
-
坂下 玲子
東京大学医学部附属病院分院歯科口腔外科
-
坂下 玲子
兵庫県立大学看護学部
-
内布 敦子
兵庫県立大学 看護学部
-
坂下 玲子
兵庫県立大学 看護学部
-
沼田 靖子
兵庫県立大学看護学部実践基礎看護学講座生活援助学
-
牧野 佐知子
兵庫県立大学大学院看護学研究科看護学専攻博士前期課程(修士課程)
-
荒尾 晴惠
兵庫県立大学看護学部実践基礎看護学講座治療看護学
-
川崎 優子
兵庫県立大学看護学部実践基礎看護学講座治療看護学
-
成松 恵
兵庫県立大学看護学部実践基礎看護学講座治療看護学
-
小林 珠実
大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻看護実践開発科学講座
-
成松 恵
兵庫県立大学看護学部実践基礎看護講座治療看護学
-
沼田 靖子
兵庫県立大学看護学部実践基礎看護講座生活援助学
-
牧野 佐知子
兵庫県立大学大学院看護学研究科博士前期課程
-
内布 敦子
兵庫県立大学看護学部
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