外来通院により治療を受けているがん患者が災害時に治療継続をするためのシステムの検討
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概要
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本研究では、がん医療を担う施設において、外来通院治療を受けているがん患者が、災害時に治療を継続するためのシステムと災害への備えを明らかにし、その上で、外来通院治療を受けているがん患者が治療を継続できるシステムのあり方について提示することを目的とした。近い将来に災害が起きることを想定して対策を講じている地域がん診療拠点病院をはじめとする5つの医療施設において、災害対策に詳しい担当者12名を対象に、外来通院治療を受けているがん患者が、災害時に治療を継続するためのシステムの内容と、施設における災害への備えの内容について、1時間程度のヒヤリング調査を実施した。その結果、災害時に継続治療を必要とする外来患者を把握するシステムや、災害時に外来化学療法を受けている患者や麻薬を使用している患者の治療継続のためのシステムを備えている施設けなかった。しかし、ヒヤリング結果より、災害時のシステムとしては確立されていないが、平常時のシステムを活用し、災害時に継続治療の必要な患者を把握することが可能な手段・方法として、(1)平常時に各専門職が得る患者情報を使用して患者を把握する、(2)電子情報媒体を使って患者を把握する、(3)診療記録や名簿等の紙媒体から患者を把握する、という3つのルートが考えられるということが明らかになった。また、今後は、がん診療連携拠点病院制度のネットワークを生がし、がん専門病院として、災害時も、がん治療の拠点として期待できることが考えられるとともに、災害時に外来化学療法を受けている患者や麻薬を使用している患者の治療継続については、患者・家族のセルフケア能力を高めておくことが必要であることが示された。
- 兵庫県立大学の論文
著者
-
坂下 玲子
東京大学医学部附属病院分院歯科口腔外科
-
坂下 玲子
兵庫県立大学看護学部
-
内布 敦子
兵庫県立大学 看護学部
-
坂下 玲子
兵庫県立大学 看護学部
-
沼田 靖子
兵庫県立大学看護学部実践基礎看護学講座生活援助学
-
牧野 佐知子
兵庫県立大学大学院看護学研究科看護学専攻博士前期課程(修士課程)
-
荒尾 晴惠
兵庫県立大学看護学部実践基礎看護学講座治療看護学
-
川崎 優子
兵庫県立大学看護学部実践基礎看護学講座治療看護学
-
成松 恵
兵庫県立大学看護学部実践基礎看護学講座治療看護学
-
成松 恵
兵庫県立大学看護学部実践基礎看護講座治療看護学
-
沼田 靖子
兵庫県立大学看護学部実践基礎看護講座生活援助学
-
牧野 佐知子
兵庫県立大学大学院看護学研究科博士前期課程
-
内布 敦子
兵庫県立大学看護学部
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