治療期にあるがん患者のセルフケア能力を向上させるグループ療法の実施と評価
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概要
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【目的】治療期にある通院中のがん患者を対象に, セルフケア能力を向上させる看護独自の介入プログラムを開発することを目的とした.【方法】参加者15名を対象に, 4週連続の複合的グループ療法を実施し効果検証を行った.【結果】参加者の概要は, 平均年齢56.86±11.52歳, 現病歴平均28.6±18.14カ月であった. 介入前後で, EORTC QLQ-C30 Global health status (p<0.023)とSTAIの状態不安(p<0.022)の2項目で有意な改善がみられた. 逐語録の分析結果からは, 「がん療養生活への取り組み方の変化」と「プログラムへの反応」に関するカテゴリが抽出された.【結論】参加者は, セルフケア能力が元々高く意欲的な集団であったため, 介入前後のESCA得点に変化が現れなかったが, 参加者に起こった内的変化からはセルフケア能力が向上していることが読みとれた. Palliat Care Res 2009; 4(1): 201-206
著者
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内布 敦子
兵庫県立大学 看護学部
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荒尾 晴惠
兵庫県立大学看護学部実践基礎看護学講座治療看護学
-
川崎 優子
兵庫県立大学看護学部実践基礎看護学講座治療看護学
-
成松 恵
兵庫県立大学看護学部実践基礎看護学講座治療看護学
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井沢 知子
京都大学 医学部附属病院
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伊藤 由美子
兵庫県立がんセンター
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橋口 周子
兵庫県立がんセンター
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黒木 みちる
兵庫県災害医療センター
-
長田 正子
兵庫県立がんセンター
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