結球レタス(Head lettuce)の緑色部位および白色部位のポリフェノールオキシダーゼの性質

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1.結球レタス(Head Lettuce, Lactuca saliva L.)を白色部位(芯から緑色の葉の近くまでの範囲)と緑色部位(緑色の葉の部分)に分けた。この両部位から20〜80%硫安分画によってポリフェノールオキシダーゼ(EC1.10.3.1., PPO)を抽出した。白色部位や緑色部位から抽出されたPPOをそれぞれ白色部位PPO、緑色部位PPOと名付けた。2.PROの活性は、基質としてジヒドロキシフェニルアラニン(DOPA)を用いて475nmの吸光度を測定することによって求めた。3.緑色部位PPOと白色部位PPOとも、その至適pHは5.0であった。緑色部位PPOの至適温度は25℃で、白色部位PPOでは45℃であった。4.両部位のPPOとも1mMや10mMの濃度において、ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ジチオトレイトール、システインやアスコルビン酸によって著しく阻害された。しかしながら、食塩は10mM(約0.058%)の濃度では、両部位のPPO活性をほとんど阻害しなかった。その100倍濃い5.8%食塩は、緑色部位PPO活性を63.6%、白色部位PPO活性を37.1%阻害した。5.両部位のPPOの基質特異性を調べるために、基質としてモノフェノール、オルソまたはメタジフェノール、カテコールアミン、トリビドロキシフェノール化合物や安息香酸など18種類を用いて、酸素消費量を酸素電極、すなわち生化学用溶存酸素測定装置オキシグラフ8型(セントラル科学社、東京、日本)によって測定した。その結果、両部位のPPOとも酸素消費量を検出できたが、カテコールアミン以外のオルソジフェノール化合物では実験した基質の中で、クロロゲン酸が最も高い活性を示した。試験した実験条件下で、緑色部位PPOは、カテコールアミンに対してわずかな活性を検出できたが、白色部位PPOではそれに対して活性を検出することができなかった。
2008-03-01

結球レタス(Head lettuce)の緑色部位および白色部位のポリフェノールオキシダーゼの性質

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