神経根走行異常(caudal origin)を伴った腰椎椎間板ヘルニアの1治験例
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概要
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腰仙椎部の神経根走行異常は,脊髄造影やCTなどの画像を基にした報告では約2%程度とされそが,剖検を基にした報告は8.5〜30%であり,臨床上遭遇する可能性は低くない.症例は69歳女性,画像上L5/S1椎間板後外側型ヘルニアの所見を認めたが,左L5神経根症状を呈していた.術前の脊髄造影およびMRIにて左L5神経根が通常より尾側から分枝している,いわゆるcaudal originの走行異常が認められ,この神経根を責任病巣と判断した.神経根の確認と過剰牽引に留意してヘルニア摘出および罹患神経根の除圧を行い,術後神経症状の消失を得た.非典型的な臨床症状を呈する椎間板ヘルニア症例では,神経根走行異常を伴うことがあり,注意を要する.腰椎手術において,神経根走行異常はpitfallの一つであり,適切な術前診断と手術計画が必須であると考えられた.
- 2008-09-20
著者
-
高橋 敏行
藤枝平成記念病院脊髄脊椎疾患治療センター
-
花北 順哉
藤枝平成記念病院脊髄脊椎疾患治療センター
-
南 学
藤枝平成記念病院脊髄脊椎疾患治療センター
-
伊藤 圭介
藤枝平成記念病院脊髄背椎疾患治療センター
-
伊藤 圭介
東邦大学医療センター大橋病院脳神経外科
-
北浜 義博
藤枝平成記念病院脊髄脊椎疾患治療センター
-
紀 武志
藤枝平成記念病院脊髄脊椎疾患治療センター
-
尾上 信二
藤枝平成記念病院脊髄脊椎疾患治療センター
-
花北 順哉
藤枝平成記念病院脊髄椎疾患治療センター:日本脊髄外科学会理事会
-
伊藤 圭介
藤枝平成記念病院脊髄脊椎疾患治療センター
-
花北 順哉
藤枝平成記念病院
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