2点電力比較山登り法による昇圧および降圧型MPPTの開発
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概要
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太陽電池の出力特性には最大電力点がある。このことは、その出力動作点を最大電力点にもっていくと最も大きな発電電力が回収できることを意味している。太陽電池の最大電力点は季節の変化に伴う日射量および入射角、パネル温度などにより変動する。また、一日のうちでも朝夕の日射量および入射角は昼間と異なり、昼間においても雲の発生による日射量の変化もある。このため、太陽電池の出力を効率よく回収するためには、最大電力点を追い求める動作をしなければならない。この動作は、太陽電池の出力電圧と電流の積が最大となるように DC/DC コンバータのデューティサイクルを制御して行うことができる。この制御では、太陽電池の出力電力特性上から2点間の電力を求めて比較し、最大電力点に向かう方向に DC/DC コンバータのデューティサイクルを変化させる。このように最大電力点を追従する装置は一般的にMaximum Power Point Tracker(MPPT)と呼ばれている。 開発したMPPTでは、2点の電力を比較して太陽電池の出力電力特性上を一歩一歩山を登るように最大電力点を目指して動作点を移動させていく。このため、この方法は山登り法と呼ばれている。今回、これを乗算回路やサンプルホールド回路などの基本的な電子回路の組み合わせにより実現した。同時に DC/DC コンバータも昇圧型または降圧型コンパータを選択し、太陽電池や蓄電池の仕様に合わせた多様な使い方ができるようになったので報告する。
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