磁気共鳴による非接触給電の予備的実験
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概要
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無線で電力を伝送する構想は20世紀初頭にニコラ・テスラによってもたらされたが、その後、MITの磁気共鳴による非接触給電まで電力伝送を可能とする技術は出てこなかった。MITでおこなった10MHzでの磁気共鳴も数kHzでの磁気共鳴も同じ等価回路で記述できることから、多くの研究機関により数k〜数100kHzのインバータを用いた磁気共鳴の試みもおこなわれている。ここでは100kHz程度のインバータを用いて磁気共鳴による非接触給電の追試的な実験をおこなった。1次コイルと2次コイルのQ値は100、直径は130mmで離隔距離は0~130mm、扱う電力は10W程度とした。この結果、給電側のインバータへの供給電源から受電側の交流の受電までの効率で84.29%(単峰特性、離隔距離30mm)および79.51%(単峰特性、離隔距離40mm)を得ている。このときの受電電力は、14.16Wおよび10.40Wであり、想定した10W程度の値となっている。受電側で直流変換した場合においても、電力伝送効率は76.56%(離隔距離30mm)となっている。離隔距離100mmおよび130mmにおける結合係数は0.058、0.034と極めて小さい。それでも交流受電の電力伝送効率は21.79%、8.33%を得ている。
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