聴覚障害の早期発見に伴う0歳からの補聴器装用への教育的支援
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概要
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近年、聴覚障害の早期発見の進展に伴い、0歳からの補聴器装用に関する支援が新たな課題となっている。本研究では、乳児の補聴器装用上の問題点や補聴器装用の習慣化過程における保護者の心情を探ることを目的とし、保護者の生活記録の記述内容の分析と保護者を対象としたアンケート調査を実施した。その結果、0歳代の発達段階の特徴を反映した装用上の問題として、この段階が1歳以上の段階に比較して補聴器に対する意識は強くないこと、また保護者の心情として補聴器装用に対する期待感とともにショックや不安感が強い傾向がみられ、そのため、これに配慮した支援が必要であること、補聴器装用効果の評価として、0歳代で装用を開始した場合、音に対する反応の様子のほか、発声の変化に着目できること等が示された。また、保護者の観察から補聴効果の評価や支援計画を作成するための情報が多く得られることが確認された。
- 2006-07-31
著者
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四日市 章
筑波大学 障害科学系
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四日市 章
Graduate School Of Comprehensive Human Sciences University Of Tsukuba
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庄司 和史
筑波大学附属聾学校
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四日市 章
筑波大学人間総合科学研究科
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四日市 章
筑波大学人間系
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