シバ型草地に関する研究 : I.牛糞中のシバ種子数とその発芽特性
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概要
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シバ型草地に排泄された牛糞中のシバ種子数と,その発芽特性を検討した。菅平のシバ型草地において,越年した牛糞を4月下旬に採取して,糞中種子群を調査した。糞100DM・g中に出現した種子総数は,6648粒であった。その構成はシバ6229粒,グンバイヅル232粒,シバスゲ86粒,ミツバツチグリ27粒で,その他9草種が出現した。採種による種子と糞中のシバ種子の発芽特性を比較した結果;(1)8月下旬に採種した種子と,その時期に排泄された牛糞から選別した種子は,いずれも発芽が認められなかった。(2)120日間の冷処理を行うと,糞中種子の発芽率は35%,採種した種子は13%であった。(3)現地のシバ型草地で越冬した糞中の種子は,自然の冷処理を受けて,その発芽率が33%であった。また,越冬前の糞中から選別した種子を人工的に冷処理を行っても,自然の冷処理を受けた前者の発芽率と差異がなかった。(4)現地で越冬した糞中種子は,30/10℃の変温条件で84%の高い発芽率を示した。また,20/10℃の変温条件では34%の発芽率を示した。以上の結果から,シバの開花時期,種子の散布様式,種子の形態,発芽特性など,いずれも家畜の採食と結びついた繁殖様式であることを考察した。また,シバ型草地に排泄された牛糞中には,多量のシバ種子が含まれているので,排糞を利用してシバ型草地を造成することが可能であることを考察した。
- 日本草地学会の論文
- 1982-02-28
著者
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