サイレージ発酵品質とルーメン液性状の関係

概要

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31点の牧草サイレージをめん羊に給与して,サイレージの発酵品質および飼料成分がルーメン液性状,特に,VFA組成に及ぼす影響について調べた。サイレージの品質に関わらず,CPとDCP含量,CCと可消化CC含量の間にそれぞれr=0.975^<**>,r=0.979^<**>(P<0.01)の高い相関が認められた。また,CP含量とルーメン液アンモニア態窒素の間にも有意な正の相関が認められた。サイレージの発酵品質とルーメン液性状では,酪酸が多い劣質サイレージではルーメン液のプロピオン酸のモル比が低く,酪酸のモル比が高かった。また,一般に乳酸含量が高いほど,ルーメン液のプロピオン酸モル比も高い傾向にあった。しかし,低水分サイレージおよびギ酸添加サイレージのように,乳酸含量が低くてもプロピオン酸のモル比が高い場合もあった。給与4時間後のルーメン液の酪酸モル比(RC4,%)と,飼料成分(CC含量,%DM)およびサイレージ中の酪酸(SC4,%DM)の関係を求めると,以下の回帰式が得られた。RC4=0.1637×CC+1.157×SC4+2.668.R=0.749^<**>(P<0.01)以上のとおりサイレージ中の酪酸含量が,ルーメン発酵に関与することが明らかにされた。
1991-04-30