ごみ処理サービスの需要分析 : 千乗県を事例として

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概要

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本稿では,千葉県を事例に市町村単位の集計されたデータを用い,ごみ収集制度の変遷と特徴を整理し,ごみ処理の有料化のごみ減量化に対する影響を需要関数の推計を通して分析した.千葉県においては,2002年には殆どの市町村が従量制を採用するようになったこと,ごみ処理の有料化はごみ減量化の有効な手法であること,ただし,それは有料化の方法に従量制を用いた場合に限られ,定額制はごみ減量化に有意な効果は与えていないこと,価格(利用料金)および所得弾力性の推定値は既往の研究と整合的なものであったこと,2002年の価格弾力性は1990年に比べ有意に小さい値であることが明らかになった.この価格弾力性の低下傾向は,ペナルティ的な高い利用料金を課しごみの減量化を図ろうとする施策の効果が小さくなっていることを示しており,従って,今後もごみ排出量削減を図りたいのであれば,有料化政策だけに頼るのは得策ではなく再資源化政策との一層の連携が不可避となるであろう.
千葉大学の論文
2006-03-31

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