フィリピン・ラグナ州耕境稲作農村の「緑の革命」期における土地・労働・生計
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概要
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本稿は「緑の革命」技術普及期にあたる1978年にフィリピン・ラグナ州の稲作地帯の耕境に位置する稲作農村で実施された調査結果をまとめたものである.調査村は,土地保有制度,労働雇用制度,労働集約度,適用技術,生産構造の面で,ラグナ州およびフィリピンの一般的な稲作農村が典型的に持つ性格の多くを共有している.耕境村としての性格の一端は農業労働者世帯の析出率の低さに表れている.人口増大に伴い山岳部における定地畑作や焼畑耕作の余地が残されていたのである.またこのような耕境の存在が,ラグナ州稲作地帯中心部の農村との比較において,稲作生産における土地の機能的分配を低め,労働のそれを高めていることが観察された.
- 千葉大学の論文
- 1997-03-28
著者
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