スリランカ稲作における労働集約度の規定要因
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
スリランカの稲作の著しい特徴は,労働集約度に地域間で大きな格差が存在することである。本稿では,県別データより稲作における労働需要関数を計測することにより,この格差を規定している要因を検討した.計測結果は,農家によって採用されている稲作技術のタイプの地域間における偏りと灌漑条件の差異が,労働集約度の地域間格差をもたらしている主要な要因であることを確証するものであった.さらに,地域間賃金率格差も重要な規定要因であることが見出された.農民の技術選択が過去の賃金率の水準に大きく依存しているであろうことを考慮すれば,恒存する地域間賃金格差こそが,労働集約度の著しい地域間差異を生じさせている主因であると考えられる.
- 千葉大学の論文
- 1995-03-30
著者
関連論文
- モンスーン・アジア灌漑農業の発展段階 : フィリピンの事例
- 米国における大気及び水質汚染 : 主要汚染物質に関する州別データを用いた分析
- ごみ処理サービスの需要分析 : 千乗県を事例として
- フィリピンの稲作およびコーン作の効率性構造 : イザベラ州の事例
- フィリピンの稲作およびコーン作の効率性構造--イザベラ州の事例
- 収穫後技術の経済的評価 : フィリピンにおける米とトウモロコシ乾燥の事例
- 小学校における農業体験学習の効果 : 東京都練馬区を事例として
- 都市公園に対する選好と経済価値 : 横浜市三ッ池公園を事例として
- 都市住環境アメニティの経済学的評価 : 大阪府北摂地域の場合
- 食品安全性とリスク学習過程 : 卵のサルモネラ汚染を事例とするWTP関数の推計
- 中国東北部における農村都市労働移動の実態
- Adaptive LearningモデルによるWTP関数の推計 : 卵のサルモネラ汚染
- フィリピン公共灌漑投資の規定要因 - グレンジャー因果性による検証 -
- 食品安全性に対する消費者受容態度 : 意識調査による分析
- フィリピン・コーン農家の技術的効率性 : フロンティア費用関数による接近
- 北部フィリピンのトウモロコシ作の実態 : イザベラ州における農家調査による
- スリランカ稲作における農家採用技術の地域差
- コモンズと環境保全 : サモアにおけるエコツーリズムの試み
- 農地改革の生産性効果 : 山形県の稲作データによる検証
- フィリピン・ラグナ州耕境稲作農村の「緑の革命」期における土地・労働・生計
- スリランカ稲作における労働集約度の規定要因
- 戦前期米穀関税と国内米価 : Grangerテストによる因果性の検討
- フィリピン・コーン農家の技術的効率性 : フロンティア生産関数による接近
- 都市住宅環境における農地と緑地のアメニティ評価-メッシュ・データを用いたヘドニック法による接近-
- 千葉市住宅地域における環境要因の評価 : メッシュ・データを用いたヘドニック法による
- 東アジア・東南アジアにおけるバイオエタノール原料としてのサトウキビ生産 : 中国とフィリピンにおける小規模サトウキビ農家の生産構造