自傷行動抑制の手続きに関する比較
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概要
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自傷は,重度・最重度遅滞児に多い。それだけに治療が難しい。自傷の要因がわかっても,その要因を取り除くことによって治療することは,重度の知能障害や,重度の自閉のためにできないことが多い。そこで,直接自傷に対してアプローチする嫌悪刺激による方法や,陽性強化の除去などが有効な手段となる。また,よく利用されている。しかし,嫌悪刺激は,人道的に受け入れられなかったりするものがあり,有効であっても使用できないことが生じる。そのために,嫌悪刺激でも,一般受けがする方法が工夫されるようになった。顔をおおう,レモンジュースを与える,オーバーコレクションを行うなどの効果が検討されている。一方,陽性刺激もよく利用される。陽性刺激は,直接自傷を制御するために利用されるのではなく,代償行動を強化することによって,間接的に制御しようとする試みで利用され,個人差は大きいが,その効果も裏付けられている。しかし,同じような他行動の形成でも,拮抗行動の形成は,対象が,重度・最重度児であるために適していないことがわかった。
- 横浜国立大学の論文
- 1982-10-30
著者
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