接点用潤滑剤による接触障害現象に関する検討

概要

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電気接点の接触現象を詳細に検証していくと、接触抵抗は集中抵抗と皮膜抵抗、材料の導体抵抗の要素が関わり合って構成されていることが知られている。電気接点の信頼性を維持するために接触抵抗の評価は重要であり、この特性の変動を機器の信頼性の指標として重視している。接触信頼性を維持するために製造者は多種多様な対策を行っている。接点の長期信頼性を保持するために、接点接触部位に潤滑剤を塗布することは、コネクタやスライド構造のものでは一般的に行われている。接点潤滑剤の効果は、金属面の摩耗防止・周辺ガスによる腐食の防止などが期待される。しかしながら、接点潤滑剤には多くの種類があり、それぞれ使用する目的に応じて取り扱わなければかえって悪影響をおよぼす事がある。とくに鉛フリー化が進んだ昨今では、デバイスが実装される際にさらされる温度が高くなり耐熱性が以前にも増して要求される。筆者らは接点用潤滑剤の各種特性が熱的環境下でどのように変化するかを検討し、接触信頼性に与える影響を評価した。
社団法人電子情報通信学会の論文
2006-11-10