Pd接点のシロキサンガス吸着による接触障害現象

概要

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シリコン系樹脂やオイルによって接点が接触障害を発生する現象は広く知られている。シリコンによる接触障害現象は、開閉負荷領域が一定の範囲内に存在する場合に発生することが多くの研究者によって確認されており、不具合を回避するために、該当負荷領域での使用に関しては、高気密タイプのデバイスを推奨したり、周囲にシリコン系のガスの発生源を置かないことが求められている。最近はシリコン系の材料はその使用範囲を拡大しており、ガス発生源を排除することは現実味を失っている。また、多様な接点素材を用いた機器が利用されるに当たり、従来、銀接点を中心に検討を行ってきたシリコンによる不具合メカニズムに対して、筆者は白金系の素材を用いた時に、銀接点では問題がなかった領域で障害が発生することを報告した。今報告では、接点上のシリコン堆積を化学反応として考えた際、ガスの表面吸着時間と量が反応性に与える影響を検討し、また接点上に生成する化合物の性質について考察を行ったので報告する。
社団法人電子情報通信学会の論文
2005-05-13