カンショの茎葉部における分枝系の発達とその品種間差
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概要
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用途の異なるカンショ品種,シロユタカ(澱粉原料用)とペニアズマ(青果用)を供試し,生育の進行に伴う茎葉の発達形態を個体レベルで明らかにすることにより,両品種の乾物生産構造の違いを検討した.1. 生育期間を通じて個体の生育量に品種間差はみられなかったが,器官別生育量に差がみられ,シロユタカはペニアズマに比べて茎葉重で劣るものの,塊根重で勝ったことにより,塊根/茎葉重比は高い値を示した.生長解析を行ったところ,CGRは両品種とも生育中期に最も高くなったが,その値はシロユタカがペニアズマより勝っていた.この場合,高いCGR値はLAIではなく,NARが勝ることによってもたらされたものであった.2. 茎葉の分枝の形成・生長特性は両品種で異なっていた.シロユタカでは個々の分枝の生長より新たな分枝の発生が盛んであり,ペニアズマではこれと反対の傾向を示した.その結果,シロユタカは立体的で茎/茎葉重比が小さい茎葉構造を,またペニアズマは平面的で茎/茎葉重比が大きい茎葉構造となり,それによって両品種の受光態勢に差が生じ,さらにはNARに影響したと推察された.
- 鹿児島大学の論文
- 2005-03-01
著者
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