南海トラフにおける Calyptogena 属の深度分布
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概要
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ミトコンドリアDNA(チトクローム・オキシダーゼIII領域)の塩基配列から, 南海トラフのユキエ海嶺にスルガシロウリガイとニヨリシロウリガイが, 竜洋海底谷にシマイシロウリガイが生息していることが, 明らかになった。南海トラフ, 相模湾および駿河湾に生息するシロウリガイ属8種の分布から, 同海域は3つの深度分帯に区分された。すなわち, 漸深海帯のうち水深1, 500 m以浅の冷湧水域にはシロウリガイ, シマイシロウリガイ, ナンカイシロウリガイの3種が, 1, 500 mから2, 000 mにはスルガシロウリガイとニヨリシロウリガイが生息している。また, 深海帯に属する水深3, 800 mの天竜海底谷からは, カイコウシロウリガイ, テンリュウシロウリガイ, ノチールシロウリガイの3種が報告されている。
- 日本貝類学会の論文
- 1997-12-31
著者
-
太田 秀
Ocean Research Institute, The University of Tokyo
-
小島 茂明
東京大学海洋研究所
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小島 茂明
Ocean Research Institute University Of Tokyo
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太田 秀
Ocean Research Institute The University Of Tokyo
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太田 秀
Ocean Research Institute University Of Tokyo
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太田 秀
東京大・海洋研
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