梨園のオウトウハダニに対するメチルヂメトン剤(メタシストックス)の広面積散布試験
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概要
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我々は1956年に市川市迎米29梨園についてMethyldemeton (Metasystox)の散布実験を行い,主としてオウトウハダニに対する防除効果を9月下旬まで追跡した.また1957年には同地において自主的に本剤を散布する園が多数現われたので,その代表的なものについて観察を行った.1956年度の実験結果によると,5月下旬〜7月上旬にわたりMetasystox 1000倍液(あるいはこれに近い稀釈液)を3回散布し,かつその合計使用原薬量が反当250cc以上であった園の大多数は9月下旬までも顕著な効果を示し,本剤の高い実用性が認められた.しかるに1957年度では,3回散布園でもこれほどの残効性を示さず,ここに若干の喰い違いを見出したが,しかしこれは1957年度の散布暦が全般的に前の方へずれたためと解釈され,根本的な相違とは考えられない.我々は種々の点を考慮して第5表に示すような散布要領で臨むことを提唱したい.なお,ナシアブラムシ防除も含めて5月上旬から散布することの可否についても簡単に触れておいたが,散布時期を適当にとればやはり3回散布で間に合うものと推察する.
- 1957-12-30
著者
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