「清潔」の援助技術に共通技術の要素を取り入れた教育方法の検討 : 3校の授業前後の比較

概要

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一般に、基礎看護技術は「共通技術」「生活援助技術」「治療援助技術」に大別される.従来の授業はそれぞれ独立した形で単元毎に教授しているが,本来「共通技術」は「生活援助技術」「治療援助技術」の中に取り込まれて教授することが望ましいと考えられる.そこで「共通技術」の中で、近年特に必要とされている技術を取り上げることとし,コミュニケーションを含めた「心理的ケア」,対象の自立を促す教育・指導を含めた「自立への援助」,身体状態をアセスメントする能力としての「フィジカルアセスメント」,「感染予防」の4つの「共通技術」を抽出した.次に我々は「生活援助技術」の1つである「清潔」の単元を取り上げ,4つの「共通技術」を取り入れた事例を作成し,2校で授業を展開した.そして従来の講義と項目ごとの演習の授業を行った1校と比較し,その効果について検討した.具体的には学生に「清潔」の単元の授業開始前と終了後に同じ事例を提示し,援助にあたっての留意点を,援助前・援助中・援助後の3つにわけて記述してもらった。記述された内容については,1つの意味をもつ文章を1と数え,共通技術ごとに授業開始前と授業終了後に記述した文章数の平均を算出した.授業前後の平均文章数を比較すると,「自立への援助」において終了後の平均文章数が多くなっている。さらに授業前後の一人一人の文章数の差を算出し、学校ごとのその平均値比較した結果,ここでも「自立への援助」において従来の授業よりも試みた授業を行った学校の方が平均の差が大きかった。留意点の数の増加数という視点からみると「自立への援助」において学習効果があろことが示唆された。
岩手県立大学の論文

「清潔」の援助技術に共通技術の要素を取り入れた教育方法の検討 : 3校の授業前後の比較

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