ユビキタス環境における情報支援のための時空間推論とエージェントとしての実装

概要

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本報告では,ユビキタス環境における知的情報支援のための時空間推論とその実装のためのエージェント・アーキテクチャについて述べる.まず,物理場に接地し,時空間資源管理機能に着目したエージェント・アーキテクチャとして我々が提案している,APGA(Architecture for Physically-Grounding Agent)に関して,アーキテクチャ設計における基本アプローチと時空間資源管理の利点およびエージェントの構成について述べる.続いて,提案したアーキテクチャの中で,時空間推論エージェントをとりあげ,その基本構成と機能について述べる.時空間推論エージェントはAPGAにおいて,時空間資源の管理を行う中心的な役割を果たす.また,時空間推論エージェントの基本構成の一つである推論エンジンは,簡単な処理を行う複数のモジュールより構成されており,これらの簡単な機能を組み合わせることで,複雑な機能を実現し,ユーザの環境に応じたより細やかな情報支援を実現する.最後に,簡単な文脈情報の共有を例に,提案するアーキテクチャによる,精度の異なる多種多様なセンサー群からの情報を用いた多層的な時空間推論の概要について述べる.
一般社団法人情報処理学会の論文
2002-11-28