運動器疾患の理学療法と基礎研究の融合・接点(骨・関節系分科会)

概要

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我が国で, 国民の最大の受診率を占めるのは疼痛性運動器疾患であり, 特に介護費用面からも虚弱高齢者の介護度の重度化には疼痛性骨関節疾患が最大の要因であるとされ, 介護軽減予防と医療経済面から骨関節疾患への理学療法の効果的戦略を協会挙げて取り組まねばならない。世界各国も同様な課題から【運動器の10年】世界運動が, 国連とWHO主導のもと, 世界約90ヶ国でスタートした。そのような背景から骨関節系分科会のメインテーマは「運動器疾患の理学療法と基礎研究の融合接点」とし, 理学療法士の視点から6領域について検討した。(1)沖田実氏は結合組織の基礎研究の観点から拘縮に対する理学療法効果をCPMと超音波使用による動物実験から検証し, 拘縮予防手段への有効性を示した。(2)河上敬介氏は組織学, 生化学及び細胞生物学的手法を用いて, 伸張刺激による骨格筋の萎縮抑制や肥大の分子メカニズムの解明からより効果的効率的な筋力低下の予防や筋力増強法の開発に繋げるための検討を始めたとの報告であった。
社団法人日本理学療法士協会の論文
2005-02-20